■展示品のご紹介(全11点、すべて寄贈による)
01.雑誌切り抜きパネル「★1ページ劇場★」萩尾望都
02.雑誌切り抜き作品『ピアの肖像』(里中満智子のデビュー作/昭和39年)
03.細川智恵子の絵入り(花のシンデレラ姫)ビニール製角形ハンドバッグ(昭和40年代)
04.雑誌『りぼん』付録、陸奥A子の紙製カレッジケース
05.雑誌『りぼん』付録、小冊子『こんにちは初恋さん/もりたじゅん』(昭和45年)
06.雑誌『りぼん』付録、デラックスコミック『純白のマリーゴールド/西谷祥子』(昭和45年)
07.単行本『ペスよおをふれ/山田えいじ』(なかよし付録/昭和33年)
08.小冊子『少女まんが あの星この星/山内竜臣』(小学三年生四月号ふろく/昭和34年)
09.『リリカ』1号(昭和51年)
10.『Jun』創刊号(昭和53年)
11.『らっぽり合体仁侠号 兄弟仁義』(昭和56年)

■みどころ
01.少女まんがの金字塔『ポーの一族』連載前の試験的ページ。読者の反応がよかったら連載スタート、反応なしだったらボツにするという編集部の意向だったとか。愛読者としては拝みたくなる1ページ。雑誌丸ごとはなかなか個人ではとっておけないため、この1ページのみ切り取ってとっておいたという。

02.上記と同じ方からの寄贈の品。手描き手作りの表紙から、この作品への深い愛を感じる。

03.昭和40年代から長く使い込まれた一品。「少女まんががついていて、おしゃれですごいお気に入りだった」という。ごく普通の女の子にとって、細川智恵子の描く愛らしい絵は、素敵でまぶしかった。

04〜06.1970年代、当時の少女たちに絶大な人気を博した『りぼん』の付録。

07.昭和30年代、テレビが大衆化する直前の時代、ラジオドラマにもなったという当時の大人気少女まんが。スピッツブームの火付け役になったという。昨年、小学館クリエイディブから復刻版が出た。

08.タイトルに”少女まんが”とあり、少なくとも昭和33年には”少女まんが”という言葉があったようだ。

09.1976年、少女まんが全盛期にサンリオから出版された全ページカラーの少女漫画誌。手塚治虫、水野英子、山岸凉子、大矢ちきなど豪華な執筆陣で始まったが、数年で休刊。今も少女まんがファンの間で語り継がれる心に残る雑誌。

10.現在、少女まんがシーンで隆盛を誇るBL(ボーイズラブ)といわれるジャンルの源泉的雑誌。執筆陣は中島梓、大島弓子、木原敏江、竹宮恵子などそうそうたるメンバー。当時、あまりに過激な内容から問題となり、一時休刊。『JUNE』として再出発。

11.BLの源泉的雑誌のひとつ。最初に”やおい”という言葉を公的に用いたと言われる伝説の同人誌。この号は、1980年に26歳で夭折した、今も根強い人気をもつ花郁悠紀子さんの追悼号でもある。