★ハードウェアの設定  CDROM2.EXE を使うためには、CD−ROMドライブが必要です。 電子ブックプレーヤでは使用できません。CD−ROMドライブや インターフェースボードの設定については、それぞれのマニュアル 等をごらんください。 ★ソフトウェアの設定 ・MSCDEX の設定  MSCDEX とは、マイクロソフトの MS-DOS CD-ROM Extensions の ことです。CDROM2.EXE は、MSCDEX を介してCD−ROMをMS-DOS のファイルとして扱うことにより動作します。MSCDEX のインストー ルは、MS-DOS CD-ROM Extensions 付属のマニュアルを参照してく ださい。 ・CD−ROMドライブ関係の設定(-D オプション、環境変数 CDDRIVE)  CDROM2.EXE を実行するときに必ず -D オプションを指定するか、 環境変数 CDDRIVE で、MSCDEX によるCD−ROMドライブへのパ スを設定しておく必要があります。 コマンド> CDROM2 -Dh:\ -C もしくは> SET CDDRIVE=h:\  として> CDROM2 -C ここで h:\ は、MSCDEX で設定されたドライブ名です。 (大文字/小文字の区別はしません) を実行して、動作を確認してください。 ★オプション/引数と環境変数  オプションは常に左から評価(解釈)されます。また、環境変数 より優先します。値を設定する場合は、オプションに続けて書いて ください。空白をあけてはいけません。数値には、0x93のような16 進数も使えます。 オプションの指定が何もない場合は、使用法を 表示します。 【以後の説明では、-D オプション、もしくは環境変数 CDDRIVE が、 正しく設定されていることを前提にします】 ・オプション/引数を標準入力から読み込む(-- オプション)  通常はコマンドラインに記述するオプションや引数を、標準入力 から読み込みます。ただし、1行にひとつで、行頭/行末の空白は 無視されません。 ・外字定義ファイルの指定(-G オプション、環境変数 CDGAIJI) ・半角外字定義ファイルの指定(-H オプション、環境変数 CDHANKAKU)  JISコードにない文字も、CD−ROM内で使われています。 CDROM2.EXE は、それらの文字を(表示できないので)別の文字列 に自動的に置き換えて表示します。その対応表のファイル名を指定 します。(定義ファイルの作成方法については後述します) 半角 が指定されている時に表示を変えたい時は、半角外字定義ファイル を使います。 コマンド> CDROM2 -Ga:\cdrom\GAIJI.DMP … もしくは> SET CDGAIJI=a:\cdrom\GAIJI.DMP  として> CDROM2 … ・カタログ一覧(-C オプション)  そのCD−ROM内の文書の一覧を表示します。 コマンド> CDROM2 -C ------結果------ -B0 ; 日本語辞典(現代国語、外来語) : KOKUGO -B1 ; ニューセンチュリー英和・新クラウン和英辞典 : CRCEN -B2 ; デイリーコンサイス英和・和英辞典 : CRCEN -B3 ; 故事ことわざ・慣用句辞典 : KOJI -B4 ; 類語実用辞典 : RUIGO -B5 ; 用字用語辞典 : YOJI -B6 ; 手紙実用文辞典 : TEGAMI -B7 ; ワープロ漢字辞典 : WARPRO -B8 ; 常用漢字表(用字用語辞典の付録) : JYOYO -B9 ; 付録 : FUROKU ----------------(途中、空白を32ヶ削除しています↑) この例では、文書0が「日本語辞典(現代国語、外来語)」、 文書1が「ニューセンチュリー英和・新クラウン和英辞典」、 そして、文書9が「付録」ということです。 ・文書番号の指定(-B オプション、環境変数 CDBOOK)  以後どの文書を使うかを指定します。何も指定しないと、文書0 を指定したことになります。 コマンド> CDROM2 -B5 … ・キーの一覧(-V オプション)  指定された文書〈→-B オプション〉内のインデックスを表示し ます。-K オプションの値として何が使えるか、-U オプションや -M オプションが使えるかがわかります。 コマンド> CDROM2 -B5 -V ------結果------ INDEX:START-LENGTH 内容(*:未対応) 01: 2 - 2 メニュー 90: 4 - 129 前方一致(かな)インデックス 04: 12D - DC 前方一致(かな)見出し 91: 209 - 178 前方一致インデックス 05: 381 - 1DE 前方一致見出し 30: 55F - E8 * かなインデックス 60: 647 - FB * 表記インデックス 00: 742 - 289 本文 70: 9CB - 129 後方一致(かな)インデックス 06: AF4 - DC 後方一致(かな)見出し 71: BD0 - 178 後方一致インデックス 07: D48 - 1DE 後方一致見出し D0: F26 - C2 * 画像データ 02: FE8 - 1 著作権表示 ---------------- ・検索インデックスの指定(-K,-R,-J オプション、環境変数 CDINDEX)  インデックス検索《→index.doc》のためのインデックスを指定 します。前方一致検索(単語の前から一致)は -K オプションで、 後方一致検索は -R オプションで、条件検索は -J オプションで指 定します。デフォルトでは、前方一致検索になっています。環境変 数 CDINDEX もしくは -K オプションでインデックスを直接指定す る場合は、-V オプションで表示される INDEX を使います。 ・画面表示幅の設定(-W オプション、環境変数 CDWIDTH)  画面の幅(改行を含む)を設定します。何も設定していないとき は、半角80文字(全角では40文字)までで改行します。 ・画面表示行数の設定(-L オプション、環境変数 CDLINES)  候補一覧を、最大何個表示するかを設定します。何も設定しない ときは、いちどに20ヶの候補を表示します。続けて表示させたい 時は、<次項目:xxxx>を使います《→index.doc》(0に設定すると、 止らなくなります) ・検索文字列最大長の設定(-Z オプション、環境変数 CDLENGTH)  CD−ROMによっては、検索文字列の最大長が決まっている場 合があります。このようなCD−ROMで後方一致検索を行うと、 この最大長を越える文字列が検索できません。その時に、これを設 定します。  現在判明しているのは、以下のとおりです。 12cm CD-ROM 版 大辞林 : -Z15 を指定 ・著作権の表示(-U オプション)  指定された文書中の著作権表示をおこないます。 コマンド> CDROM2 -B5 -U ----結果----          『必携 用 字 用 語 辞 典』             ◆用字用語辞典                三省堂編修所 編 [A43E]1986             発行所:(株)三省堂 ※このCD-ROMに収録されているデータは著作権法によって保護されており、 無断で転載・複製することはできません。 ---------------- ・メニュー検索の指定(-M オプション)  メニュー検索のトップメニューを表示します。メニューをたどる には、その項目へのポインタ(|xxxxx>)を利用します。 詳しくは menu.doc を参照してください。 ・単語検索(単語)  -K,-R,-J で指定した検索をおこないます。ただし、前方/後方 一致検索で『かな』のみの単語を検索する時は、自動的に『かな』 インデックスを使用します。 詳しくは index.doc を参照してください。 ・ポインタ検索(数値)  CDROM2 の出力中に「|数値>」という形で数値が書かれています が、これは、関連する項目へのポインタとなっており、この数値を 直接指定することにより、その項目の内容を表示します。 詳しくは menu.doc や index.doc を参照してください。 ★外字の取り扱い  CD−ROM内のデータにはJISにないフォント(なぜか存在 するフォントのいくつかも)があり、特別な文字コードが割り振ら れています。これを『外字』と呼びます。CDROM2.EXE では、外字 は4桁の記号で表示します。 [A123]←こんな表示です。これを『外字』と呼んでいます。  この外字は別個に外字ファイルを作成・指定しておくと、検索結 果が表示される際に自動的に置換されます。〈→-G オプション〉 たとえば、[CD6A]が“m”に上付の2、つまり平方メートルとすると、 CD6A 平方m と記述した GAIJI.TXT といった名称のファイルを用意して、それ を同梱されている CDGAIJI.EXE で GAIJI.DMP につくりかえ、 コマンド> CDROM2 -G GAIJI.DMP … として起動するか。 コマンド> SET CDGAIJI=GAIJI.DMP と環境変数に設定しておくと、 「この地域の面積は600[CD6A]に及び」と表示されるものが、 「この地域の面積は600平方mに及び」と表示されます。 なお、定義されていないものについては、そのまま[xxxx]と表示します。 ★CDGAIJI.EXE の使い方  まず、外字コードと置換する文字列を並べたテキストファイルを 作成します。ファイルは「*」で始るコメント行(無視される)か、 [0個以上の空白][16進数の外字コード][0個以上の空白] [置換する文字列(途中や最後には空白も許される)]からなる定 義行からなります。《→gaiji.txt》(ただし、定義行は外字コー ドの昇順に並んでいる必要があります) こうして作成したテキストファイルを、CDGAIJI.EXE を使って CDROM2.EXE で使える型式の定義ファイルに変換します。 コマンド> CDGAIJI gaiji.txt gaiji.dmp  最初の引数が作成したテキストファイル、次のが CDROM2.EXE で 使う型式のファイル名です。出力ファイル名を省略すると、入力ファ イル名の拡張子を .DMP に変更したものが使われます。 ★角川類語新辞典や広辞苑(第三版)のCDを使うために  これらのCDは、ファイル構造が異なるので、そのままでは使用できません。 専用のファイル定義テーブルを作成して、-F オプション(もしくは環境変数 CDFILES)で指定する必要があります。  これらの定義テーブルは CDTBL.EXE を使って作成します。 ただし、CDTBL.EXEは、PC−9801及びその互換機でしか動作しません。 また、インターフェースボードによっては、動作しない可能性があります。 コマンド> CDTBL >table.tbl  として> CDROM2 -Ftable.tbl … もしくは> SET CDFILES=table.tbl  として> CDROM2 … DOC中に引用した項目、索引は「三省堂ワードハンター」より引用しました。 −−以上−− 1993/12/20